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仕事は、仕事なんで。べらぼうにうまいけどな!

「本来違うけどね。
 まあしゃあないっす」

石屋さんが、太陽光パネルの工事。
仕事に向かう途中、ドライブインで、腹ごしらえ。

「仕事は仕事なんで、そんなもんですよ」

「べらぼうにうまいけどな」

・・・・
某クライアントさんの雰囲気に似ている・笑
コメントも、言いそうなこと。
・・・・
生き残るためには、本来じゃない仕事も、
前を向いてやらなきゃならないことがある。

前を向いて、うまいと感じ、飯を食う!



受苦は情熱の種火となる~母に会うため、大きな存在になりたい

ドライブインに、
ペットショップに勤務しながら、
起業を目指している、という若者が来ていました。

「自分、独りぼっちになった経験があるんですけど
まあ、両親が離婚したんです」
「小学校から母親と一度も会ってないです。
そんなとき、当時飼っていた猫ちゃんが『にゃーん』と来てくれると
そんなときでも笑顔が生まれるんですね」

支えになったのが、動物だったから。
ペットショップに勤務しながら、トレーナーを目指している。

「お母さんに、最終的に会うために、起業したいなって思っています。
『大きくなったらまた会おうね』って、(母親に)言われて、別れたんで」
「いつか会えるかな。って。届くかなって。
自分が大きい存在になれば、気づいてくれるかな、とかって」

・・・・
今どき、こんな子もいるんだな。
昔話にあるような現実の話。
お母さんに見つけてもらうために、自分が大きな存在になりたい、起業したい。と。

「情熱」の源泉は、「受苦」である。
苦しみ、悲しみを跳ねのける力が、情熱のもとを生み出す。

(やめとけ、そんな母親と会っても、ロクなことにならんぞ)
(会うだけなら、お金貯めて、探偵に依頼して、調査をかけるんや)
なんて、思いつつも。。
これは、なまじ知恵のついたジジイの最もダメなところです。

ピュアなハートを応援したくなる優しい若者でした。



一生の友達。四肢構造論

年間ランキング第一位は、
福島県二本松市のドライブインでの撮影。

地元の消防団活動の皆さん、
新人さんが入ってこなくて、困っていて、相談している。

ドライブインに併設されているお風呂に入りながらの名セリフ。

「これ(=消防団活動)が、きっかけでなければ、
知り合ってなかったけど、
おそらくここからは、一生の友達になってゆく」

「えーそうなのー」
「そう言うなよ」

・・・・
ナイス・かけあい。
いい関係ですよね!

お金のからみのない、
身体のからみのある、そうゆう付き合いって、
いくつになっても、友情が生まれやすい。

師匠に教えてもらった「四肢構造論」って、きっとこうゆうことである。



普通は尊く、冒険は、高齢者になる前に

同じく、
新潟⇔北海道の長距離フェリーのなかで。
ジムで汗を流す男性は、一人旅。
不動産業を営んでいるという。

「たくさん時間があったのに、気がついたら高齢者になってた」
「でも、普通に生きてきて、普通のこんな人が
 ちょっと冒険してみられるのが、これくらい普通のこと」

「普通って、誰も注目してくれないけど、でもまあ尊いし
 自分がそう思えばいい」
「行ってみて、なに持って帰ってくるのか、わかりませんけどね」
「自分の心の中に、そんな感じでいっぺんやってみたいかな」

・・・・
そうか、心にしみるなあ。
でも、いつも、ちょっとした冒険はしているからなあ。

いや、ちゃんと時間をとって、
旅の冒険も、良いかもしれない。
高齢者になる前に。ね。

先輩の言葉は、心にしみる。



何も考えられないから、最高!

同じく「72時間」総集編より。
日本海の長距離フェリーの放送回。

デッキから、夕暮れの海を眺めている人
「水平線に沈む太陽、
これは、なかなか見られないですよ。
今日は、最高ですね。マジックアワーで」

インタビュアー
「これを見てるとき、どんなことを考えるんですか」

「何も考えられないから
 最高なんじゃないですか」

うーーーん、名言!!
台本なしで、この言葉・この表情。
一般人こそ名優です。

 
例年以上に、今年の2月は、
春からの仕掛けのプランニングと具体的支援のため、多忙を極めています。
不況下の物価高、スタグフレーション。
お客様の財布のひもが固くなるなか、どうやって、自社で買ってもらえるようにするか?

毎月のご支援先約20社、年に数回のご支援先を含めれば約40社。
それぞれのチラシ・DM・SNS・商品・売場・ホームページ・・・・
それに、新規出店プラン、リニューアル・・・・
急遽、人手不足だ!と求人広告、競合が仕掛けてきた!と対策販促・・・
少なくとも100企画分=1日あたり3~4企画以上を、この1~2月で、生み出しています。

というわけで、
2月のブログは、楽をさせていただき、
しばらくの間「72時間/備忘録」で、乗り切ります。



生活者のリアル。死ぬみたいじゃない、死ぬんですけど

年末年始は、どこにも出かけず、
撮りためておいたテレビを観て、買い置きしていた本を読んで、
そして、
仕事をしています。
コンサルティングで関わる各業界、
今年は、どのように売上アップをしてゆこうか。と整理しています。

さて、仕事の話は、秘密にしておいて・・・

年末年始のテレビ鑑賞。
私の定番は、マグロ漁師、箱根駅伝、高校・大学ラグビー、
映画、プロ野球戦力外通告、警察24時・・・(最近は、格闘技がなくなって、寂しい・・)
そして、
NHK「ドキュメント72時間」というの番組の視聴者投票ランキング年間ベスト10。
1箇所にカメラを設置して、
そこに来るお客様を取材する番組です。
普通の人の、普通の日常のリアルをたくさん映し出していて、とても好きなのです。

さて、そのひとつ。
大分・別府温泉の「貸間旅館」
かけ流しの温泉、居間、炊事場が使える格安の旅館が舞台の放送回。

癌治療のため、湯治に来られるご夫婦。

「何度か手術をして、
手術をできない状態には、今なっててですね」
(今は、抗がん剤治療を続けているそう)

奥様は、こう言う
「周りの家族のほうが、精神的に大変かなとは思うので、申し訳ないなという・・」
「怖いんですけど、まあね、そう流れていくもんだみたいな」

「一緒にいれる限り、一緒にいれたらいいなと思ってますね」
と旦那さん

「そんなん言ったら、私、死ぬみたいじゃん」
「死ぬんですけど」
「みんないつかは死にますから」

放送のあと、奥様は、お亡くなりになったそうで、
年末、旦那様が、この番組に手紙を出してくれました。
「願いかなわず、妻は永遠の眠りにつきました」
「この番組には、自分らしく朗らかに人生を楽しんでいた、彼女の笑顔があふれています。私にとって光のような存在でした」
「今は、ともに同じ時間を生きてくれた妻に感謝の思いしかありません」

どんなに脚色された映像よりも、
「等身大で生活する人間」のなかに、心にせまる背景、表情、言葉がある。



観察力と行動力。それに笑える能力

船井総研には、毎年、たくさんの社員が入ってきていました。
伸びる=コンサルタントとして大成する若手社員には、ある特徴があります。
圧倒的激務のなか、
入社1年目の様子を見ていれば、だいたいわかります。

それは、2つ。
1)クライアント先や、新規の問い合わせなどで、かかってくる電話。
 先輩がしている電話の受け答えを、自分の仕事をしながら、じーっと聞き耳を立てている。
2)上司や先輩の言葉や動きを、そっくりモノマネして、遊ぶ。

これをしているスタッフは、コンサルタントとして成功しました。
1)電話の受け答え=コンサルタントの成功イメージを観察する。
2)モノマネ=上手い下手に関わらず「やってみる」という行動力。

一生懸命、言われた仕事をこなす社員、
社内表彰される社員が、伸びるわけではない。という事実を、私は知っている。

成功例の「観察」
やってみる「行動」

「生きる術」を手に入れる方法は、
前回ブログの「裏アイテム」を手に入れる方法と、要素は同じなのです。

他の人が持っているのを見て、=観察力
店員さんに尋ねてゲットする。=行動力
「あれ、僕も欲しい。どうすれば、もらえるんですか?」

「あれ」を探す=良いものを探そうとする意志と観察=「電話の観察」
「どうすれば、もらえますか?」=言ってみる、やってみる行動=「先輩・上司のモノマネ」

もうひとつ、つけくわえるならば・・・
土日も休みナシ。週に1~2日は会社に泊まり込み。帰るのは終電かその1本前。
今で言う「ブラック」な職場。
その極限のなかでも、
夜な夜な、先輩や上司の「モノマネ」で、笑える。笑わせる。
そうゆうところも、大事な要素だったのかもしれません。



買った金額と満足度の関係について

「恒産なければ恒心なし」
「貧すれば鈍す」⇒「富すれば鋭す」に関連して、個人の場合。

  
高いものを買ったお客様は、
ニコニコしている。

安くものを買ったはずのお客様が、
文句や不満を言ってくる。

値段を安くすれば、満足度が上がるわけではない。
値段が高いほうが、満足度が上がる傾向にある。

人が関わる販売の仕事を真剣にやっていれば、
当然、気づく原則である。

高くても、満足度の上がる商売を。
上記の本質を、知っているスタッフさんを。
本質を知っているからこそ、恒産なく、貧する。お客様にも、親身に対応できる優しいスタッフを。
味わい深く、育ててゆきましょう。


高いものを買ってニコニコしているお客様ですが・・・
もし自社の商品・サービスに、その価値がないと判断したら、
ニコニコして、別の店に移ります。

高い→ニコニコ。
実は、これが一番、怖いんだよ。甘えちゃダメだよ。ってことも、知っておきましょう。



悪事にも理由がある、その立場から原因を知り理解する

赤ひげ診療譚、新出去定の言葉のなかで、
書き留めている言葉。。
物語を通して、頻繁に出てくるテーマのものを、ピックアップします。

↓↓
(1)
医療は、貧困と無知との闘いである。

(2)
人生は教訓に満ちている。しかし万人にあてはまる教訓はひとつもない。
殺すな、盗むなという原則でさえ絶対ではないのだ。
卑劣な行為に条件はないが、そうしなければならないときにはやむをえない。
教訓はそっぽを向いてもらうときだ。

(3)
無力な人間に、絶望や苦痛を押し付けるやつには、
絶望や苦痛が、どんなものか味あわせてやらねければならない。
しかし、彼らも人間だということを信じよう。
彼らの罪は、真の能力がないのに権威の座についたことと、
知らなければならないことを知らないところにある。
彼らは最も貧困であり、愚かな者より愚かで無知なのである。

(4)
だが、彼らもまた人間だ。
悲しいかな、かれらも人間であるということを認めてやらねばならない。
おそらく家族もあることだろう。ほかに生きる手段がなければどうするか。
妻子を養いその日のくらしを立てるためには、たとえ非道とわかっていても、
ならい覚えた仕事にとりついているよりしようがない。
↑↑

・・・・
ドストエフスキーの小説『罪と罰』のテーマに通じるものがある。
「悪の中にも、理解すべき動機がある」と。

麻薬の常習者に対して、
「麻薬は法律で禁止だ、身体にも悪い、やめろ」と進言するのではなく、
「麻薬を半分にできないか」と進言し、その視点から方法を考えるイメージである。

このことがわからなければ、
中小企業、事業所のコンサルティング、つまり、
今の4~5番店を、1~2番店にしてゆくことはできない。



優秀な腕を持つ、庶民のための反骨の町医者

新年、あけましておめでとうございます。
本年も、よろしくお願いいたします。

そもそも、ブログのタイトル「赤ひげ」について、
そう言えば、これまで触れていませんでした。

世の中では、「赤ひげ薬局」という精力剤のお店が有名です。
なので、
「会社が絶倫になる!」という意味ですか?とか、
「中西さんが絶倫!」という意味ですか?なんて、聞かれます。

(それもあるかもしれません・笑)

実は、この書籍、作家・山本周五郎さんの小説「赤ひげ診療譚」に
登場する医師・新出去定のニックネームです。

黒澤明監督が、原作をもとに「赤ひげ」というタイトルの映画を制作したことでも、有名です。

優れた腕がありながら、権威にこびることなく、
市井の町医者として、庶民のために反骨の生涯を貫いた医師です。

私は「赤ひげ先生」を経営コンサルタントの理想像として、
心・技・体のうち、体(資本力)は、ともかく、
心と技を大切に生きる中小の会社・事業所の
「業績を上げること」「なりたい姿に近づけること」に、徹底してこだわって、
経営支援を行っています。

本当の名医とは、必要以上の薬を使わず、
必要以上の検査・手術を行わず、
必要以上の診療回数を重ねず、
患者さんへの金銭的・体力的負担を最小限に、健康体にすることのできる人。
との認識を持っています。

コンサルタントも、
その会社の特徴を理解し、体力にあわせて、
クライアントに無理をさせず、
早く「コンサルタントが必要ない状態」となっていただき、
最大の効果をもたらしてこそ、本当の価値があると信じています。

早くクライアントの会社から「自らの存在を消し去ること」、
つまり「クライアントからお金をいただかなくなること」
「クライアント自身で、売上を上げ続けることができるようになること」
それを至上命題として、取り組んでいます。

「そんなことをしたら、御社の売上が下がってしまうんじゃない?」
と、心配してくださるクライアント様もいらっしゃいます。

大丈夫です!
また、互いに成長した姿で、お会いしましょう。
必要とされるところでこそ、価値は生きます。
また
「存在を消し去る」「お金をいただかなくなる」とは、
「クライアント先の可処分の利益を増やすこと」と、ほぼイコールに等しいのです。

自分のお金も大事ですが、
相手に儲けてもらうこと。が、何よりも大事です。

年始にあたり初心に回帰することも踏まえて、書き留め、ご紹介しました。



レクイエム2024③桂ざこばさん~人情噺。親代わりとなる師

上方落語界の暴れん坊・桂ざこばさんのエピソードは、数々あります。

先輩・後輩を問わず、大阪の落語家さんは、
寄席で、本ネタの前に話す「まくら」の中や、創作落語の中にも、
しばしば「ざこば師匠」を、登場させて、笑いをとります。

東京の浅草で言うところの「内海桂子・好江師匠」の扱いと同等です。
その存在自体が、面白いのです。

書き留めておきたい内容を、ひとつご紹介しておきます。
ネットにも出ていたんだけど・・・今、消えているようなので。
(スクリーンショットを撮っていて、良かった。。)

↓↓
今、上方の大人気タレント、噺家としても大師匠の「桂ざこば」が、
まだ「朝丸」と名乗っていた時期、
はじめてホールで独演会を開いたのは、33年前のことだった。

師匠の桂米朝は、
桂朝丸の「はじめての独演会」のパンフレットに、こんな一文を寄せた。

『朝丸と南海電車に乗っていて、
難波に近づき車窓から大阪球場の灯りがちらっと見えると、
朝丸は「今日は暑かったから、ビールがよく売れるやろうと思います」と言った。
朝丸は、家庭の事情で中学からアルバイトをしていた。
こんなあどけない子どもが、
重たいビールを担いで、急な段差のある球場を上り下りしていたかと思うと、
胸が詰まるような思いがした。
その朝丸が、今日、初の独演会を開く。
褒めてやってほしいと思う』

朝丸は、高座に上がるなり、
「パンフレットの文章、読んでくれはりましたか」と客席に言い
「嬉しい」と、男泣きに泣き始めた。
客席も、もらい泣きをし、それから大きな拍手が起こった。
↑↑

大好きな文章です。

読み返すだけで、涙がウルウルする。
のちの人間国宝・米朝と、のちの暴れん坊・ざこばの初期の物語である。

若者スタッフを預かる経営者、幹部の皆さんは、
大なり小なり、彼ら彼女らの背景に、米朝師匠のごとく、思いを馳せて欲しい。

ご冥福をお祈ります。



「必要とされている」と感じると頑張れる生物。

美空ひばりさんの晩年のコンサート
重い病気で、楽屋にベッドを持ち込むような状態であったにも関わらず、
舞台に立つと、シャキッと、歌いあげる。
ステージが終わったと同時に、楽屋に戻って、ばたん。と倒れた。
という有名なエピソード。

そうゆうのに、憧れています。

38度の熱があっても、仕事しているときには、本当に36度になります。
で、仕事が終わると、また、ばたん。となる。

(オレは、ひばり姐さんに、少しだけ近づいたぞ~~)と、
虚ろになりながら、
ニヤついているのです。

何が、それを支えているのか?
なぜ多少の体調不良でも、仕事に行きながら、治せるのか?

オレがやらなきゃ、ダメなんだ!
あの会社、あの人の役に立ちたい!という(勝手な)使命感である。
※約束してるから。とか、迷惑かけるから。とか、そうゆう次元ではない。
・・・・
でも、きっと実際は、ほとんどのケース、そんなことない。
1日や2日や1週間、いや、ずっと、私がいなくても、きっと全然、問題ない。
・・・・
ただ、、
これだけ、わが身が大変な状況でも、
御社のために役に立ちたい!と思っている人間は、この世の中に、俺しかいない!!
それだけは、事実だ。
そうゆう、
おせっかいで、勝手な自負で動いています。

客観的に見れば、どれほどのものでもないことだけど。

まあ、でも、
自分を支えるうえで大事なことではないかな?と思っています。

 
人は「必要とされている」と思えば、頑張れる生き物です。

そして「必要とされている」とは、自分が感じるもの。
自分で決めるものです。

日頃の自分の行動と心の持ち方、それ次第で、やりがいを持って生きることができます。



仕事のできる人間は、休日に病気になる。仕事のある日、病気にならない。

コンサルタント。というか、
プロ意識で仕事をしている人間として、変な自負?自慢??がある。

病気になるタイミングは
必ず、大型の連休中である。ということ。

だから、ここ何十年間、
仕事のある日に、病気になったことがない。休んだことはない。

ゴールデンウィーク、お正月、お盆。。。
気が抜けたとき、
それまでの疲れがドッと出るように、病気になって、動けなくなる。
※私の周りの「デキる人」は、みなこんな感じである。

今回のぶっ倒れは、ちょっとスパンが短い・・・・
ここ数か月、おかげさまで、ほぼ毎日、仕事で外に出ているので、
「久しぶりに、土日で2日間休みがとれる日」に、病気となりました。

コンサルタントとして、
もうひとつの自慢は、全国のクライアント先に、朝イチで出張に行く日、
日ごとに異なる朝の出張の時間ですが
その日その日の時間ごと、
目覚ましが鳴る直前に、目が覚める。ということです。
寝ているときから、コンサルティングの助走が始まっています。

こんなに頑張っていても、
師匠には、褒めてもらえない。怒られる。
「自分が、どうなったときに、病気になるのか?」
「オマエは、それを、つかんでいるか?」
「アホ!ちゃんと、つかんでおけ!」
病み上がりでも、容赦なく、怒られる。

「ヤバそうやな」と思って、
早めに、葛根湯とか飲んではいたんですけど・・・
と言っても、
「違う!その前の原因をつかめとゆうとるやろ、ほら、何や!!」
くかーーーー。
たまらんなあ。

確かに、
起こってからのこと。よりも、
未然に、起こならいようにする。学ぶ。次に活かす。
ほうが、大切なのである。



コンサルティングを受けて、成功する人、失敗する人

結局、兵庫県の知事選挙で、斎藤知事は勝った。

では、斎藤知事の失職時、
私は、どこを見て「勝てる可能性がある」と思ったのか?

そして、
どんな人・会社ならば、私が参謀となったとき「勝てる」のか?

まず、人や会社には、
「ここが勝てる要素だ」というポイントがある。コンサルに入るとき、それを見極める。
(ないときもある)

今回の斉藤さん場合「勝てる要素」は3つあった。
まず「知名度」である。
連日、報道されたことによる「知名度」はある。

<悪名は無名に勝る>という原則がある。
少しでも良い方向に転換させれば、逆転可能である。

次に「県民の不満の要素」である。
長年の兵庫県政に戻りたいのか、戻りたくないのか?

最後、「ライバルの乱立とテーゼの弱さ」である。
はっきり言って、下手くそだった「戻ろうとしている」旧態依然の勢力と見えてしまう。
キャッチフレーズが、
「県政の混乱に終止符を!」でした。 ×ダメ
「誰とこの先へ?私と改革を前に進めましょう」 が、〇正解でした。

というわけで、
「僕に斎藤さんをコンサルさせれば、ワンチャン、当選させることできますよ」
と言ってた理由は、こんなところです。

コンサルティングに入るときは、
このような「勝てる要素」を、第三者的に、冷徹に見極めることが、大切である。

そして、
経営者=コンサルを受ける側が、下記の条件を満たせば、ほぼ成功する。
・ゆるぎない信念。達成したい目標・目的があること。
・素直であること。提案について、「やってみる」こと。
・作戦実行のための、多少の予算。
・信念、目的が、私利私欲でなく、大義を求めていて、共感者・協力者を集めることができる。
・テンポよく、何でもサッサと行動に移せること。

「勝ち目は、ここ!」と、勝てる要素があるからと言っても、
大将の器を見誤って、味方してしまう=コンサルティングに入ると、大変な目に合う。
つまり、
提案を実行できない会社や経営者がいる。
最初は、実行していても、徐々に、やらなくなってくる人もいる。

クライアント先が良い会社にならないと、
負の評判が立つ。それは、すぐに広まる。
コンサルタントは、飯を食べていけない。

船井総研時代、船井会長は、こう言っていました。
100社引き受けて1社でも失敗があれば、
コンサルタントとしての評判は地に落ちる。この業界でやってゆけない。と。
(続く)



いつも心にショウヘイを

そして、
今回の寄り道で、何よりも驚いたこと。
勝手に「本質かもしれない」と感じたことがあります。

花巻東高校は、
県の運動公園の隣にあるのですが、
その運動公園との境に、壁も、フェンスも、一切、何もないこと。
それに、驚きました。

←右・花巻東   左・運動公園→
運動公園(県営球場や、体育館や、テニスコート、緑地公園)から、
そのまま、誰でも、高校に入れてしまう。
高校の生徒は、いつでも脱走できる。抜け出せる。

岩手県なのか、宮沢賢治なのか、日本なのか。。
「基本的な精神」が、ここにあるような気がしました。
花巻東の人材輩出とも、無関係ではないだろう。
根拠のない感覚的な表現で、
こうして文字にするのも納得できないながら、書いているのですが。

(人は城、人は石垣、人は堀)ってやつに似てるかな。
武田信玄の言葉も、ふと頭をよぎりつつ・・・・

グランドを背にして、
運動公園に入り、歩道を歩いていると、
散歩しているおばちゃんからも「チワッス」と挨拶されたのです。
花巻東スタイル、一般人にも、波及している・笑

なんだか、
自分から挨拶できなかったことが、
恥ずかしくなるのです。

無事に、大阪へ帰れたら、
ちゃんと自分から挨拶しよー!って、
台風接近中、だけど、心は晴れ晴れ。

いいですよ、花巻東。
土と草の香りがして。
大谷君をはじめとする球児たちの、もっと上達したい!
という向上心の汗がしみ込んだ特別ブレンドの香りです。

ここが、メジャーリーグMVPを3度受賞する、世界最高の選手を生み出した場所です。



自分から挨拶すること。大谷君を作る素のひとつを体感する

満を持して、
大谷翔平にまつわることを、書き留めておきます。

8月の終わり、岩手県・三陸海岸での仕事。
その帰路。。
台風10号の影響で、飛ぶかどうかわからない飛行機の待ち時間。
しかも、早朝7時。ここは、岩手・花巻空港。
さあて、どうしよう?

宮沢賢治記念館も、オープンは10時からだ。
→岩手県と言えば、大谷翔平の出身地だぞ。
→大谷翔平と言えば、出身校は花巻東!!
そうだ、抜群の「ベンチワーク」と「チームワーク」を、
これまで何度も甲子園でも見てきた、花巻東高校に行ってみよう!

朝7時30分から、
校門の前をうろつく、デカいオヤジ。。
明らかなる「不審者」と言えます。

すると、
突然、後ろから「チワッス!」と、声をかけられた。

反射的に「あ、チワ~ッス!」と、頼りなげな返事だけは、
かろうじて、お返しすることができました。
一人の生徒が、登校してきていました。

そのあと続々と、登校してくる生徒たち。
全員が、同じように、挨拶をしてくれるのです。

「チワッス」
「チワッス!」と。
挨拶をかわした生徒の中から、野球部らしき3人組をつかまえて、
「野球部のグランドって、見ることできますか?」と尋ねてみる。

すると、そのうちの1人が、
「はい、この道沿いに・・・」と、わざわざ、途中まで案内してくれました。
そして、タタタタターーっと、
あとの2人に追いつくために、校内へ走っていった。
(きっと、集合時間前だったのに、申し訳ないなー)

誰もいない、早朝のグランドを歩いていると、
どこからともなく、また「チワッス!」の声・・・
振り返ると、
隣接する室内練習場の1階の入口から、野球部員くんが、
私に挨拶してくれていました。

見ず知らずの人にも、自分から、ちゃんと挨拶する。
何だか、汚れた心が、
洗われてゆくような時間でした。

 
・・・・
最も有効な「不審者対策」は「挨拶をすることだ」と言われています。
・・・・

いかんいかん、
すぐに、そうゆう、ひねくれたモノの見方をする。

さっき、汚れた心が、洗われたところだろ??
私の心は、ひどく頑固な汚れみたいです。

練習まで、見たかったなあー。
(つづく)



成功企業の分析よりも、失敗企業の分析を

1990年代・船井総合研究所に、新人として入社した世代ならば、
必ず体験した「知名度」「ブランド力」の無さを痛感する出来事。

大きな企業の社員さんからは、
「船井総研??大阪?
あー、船井電機さんの何か関連の?子会社さん??」

「船井総研の中西と申します、●●社長は・・・」
中小企業さんにアポ電話をかけると、スタッフさんが電話をとる。
「あ、はいはい」
そして、電話の向こうで、
「社長―!フナイ証券さんから、お電話ですーー」
(まだ、バブルの残り香が、漂っていたころ。
 会社で株投資、やってるんだろうなー、この社長・・)

中小企業の奥様が電話をとると、
「あなたーー!フナイ商店さんから電話――」
(あ、はい、まあ、そんなものです・笑)

船井電機・倒産がニュースになりました。

もちろん、船井総研とは関係はありません。偶然、名前が同じだけです。

時代の流れを感じます。
倒産の原因は、きちんと分析の対象にしましょう。
成功企業の分析よりも、失敗企業の分析のほうが大切です。

30年前、知名度のなかった会社のほうが、
今、生き残っています。



国も会社も「リアリスト」であれ。言葉で滅ぶ

昭和の時代。
日本は、太平洋戦争へと進み、敗戦する。
なぜ、そうなったのか?

たとえば、昭和に入るころには、
「ソ連は大変な近代的な軍隊を持っているという」報告を正直に送ると、
それを握りつぶす。その彼を昇進させない。隔離しておく。
もしこれを民衆に知らせる、本に書く。
ということになると一大事である。という判断をしていた。

そのような、
・秘密主義があったから。
・人に弱みを隠し続けたから。
・事実。特に「自分の弱点」を正確に見ようとしないから。

敗戦へとつながった。

政府というものは、大胆で、放胆で、勇気があるべきもの。
隠すというのは、卑怯かつ臆病である。

国民に対して、手の内をさらす。
これしかないんです。お金はこれしかないんです。
我々は、今、こうゆうことしかできないんです。
常に、そうゆう正直な政府であれば、
日本の近代は、あるいは違ったものになったかもしれません。

また、こうも語っています。

内容が貧しいと、オーバーな表現になる。
内実がないと、言葉が激しく、大きくなる。

戦時中の「撃滅せんとす」「轟沈大破」「神鷲の忠烈」など
「空疎な漢語」を使う。

言葉の魔術で国が滅んだ。
国家も戦争も、徹底的なリアリズム=現実主義がなければならない。。

・・・・
現代の経営、経営者も、同じである。
徹底的なリアリストであり、かつロマンチストでなければならない。
今は、空疎な「漢語」は使わない、
が、
空疎な「英語」を使う。(ローンチ、アジェンダ、スキーム、デフォルト、エビデンス・・・笑)
空疎な「コピペ」を使う。(そのうちAI)
これら、要注意。



私利私欲の人間が、少しまともになる方法は?

最上級生となって、しばらくした、ある日、
顧問の先生に、かなり、ひどいことを言われました。
具体的な言葉は、覚えていません。が、
「お前はハートが悪い」「人間が腐っている」
「試合に使わない」「後輩や一人前じゃない選手を成長させろ、チームを強くしろ」
「自分だけ良い、勝てばよいではダメ」
きっと、そんな内容だったと思います。

試合当日、今日もやる気満々でアップ練習していたのに、
メンバー発表で、突然、スタメン落ちさせられて、
そのとき、試合中に、呼ばれて、言われました。
(練習中に言われていたかも、、ですが、まったく、こたえていたかったんだと思います)

ただ、自分が悪いことをしている「自覚すらない」ので、
最初、何を言ってるのか、まったく理解できませんでした。
(オレが上手くなること、点数をとることが、チームのためやろ!)
(オレを使わずに、この試合、勝てるもんなら、勝ってみろ!)
こちらは、そのくらいの感覚です。

自分が先輩を置いて、レギュラーをつかんだように、
自分は後輩や同級生に追い越されて、レギュラー落ちしたくない。するつもりもない。
もちろん、意地悪はしませんでしたが、
手助けもアドバイスもしていませんでした。
(自分で実力をつけて、勝負したらええやん)
(教えて欲しいなら、来ればええやん。教えられたくもないやろうけど)
(同級生とも、後輩とも、みんなと同じように接しているから、いい)というスタンスでした。

でも、
顧問の先生に、そこを指摘されてから、
自分なりに行動を変えてみました。

後輩や途中出場の選手が良いプレイをすると、オーバー気味のリアクションで喜んだり、
ミスをしても、良いプレイをしても、ポンポン!って肩を叩いたり、
わざと変な顔や表情を作り、リラックスしてプレイできるようにしました。

自分がシュートしたほうが早くても、
できるだけ、敵をひきつけてから、
別の選手が、楽にシュートを決めることができるようにしました。

すると、
それを、先生が褒めてくれました。
「そう、中西、そうそう!」って感じで。
得点につながること以外の行動を、その場で認めてくれました。

付き合っていた彼女が、後輩とのからみを見て、
「あれ、面白いね!」と、喜んでくれていました。

そんな経緯で、部活動に関しては、
比較的簡単に「第5段階」に近づいてゆけるようになりました。
自分の得点よりも、チームメイトが得点できるように、
チームが勝てるようにすること優先に。

以来、自分のシュート得点よりも、
自分が犠牲になって、他の選手がシュートを決めて喜んでいる姿をみることが、喜びです。
シュートにつながるパスを出したり、壁になってあげたりすることが、喜びです。
うまくなってゆく姿をみるのが、喜びとなっています。

しかし、
大学生になったら、また、マズロー1段階からスタート。
社会人となったら、また、マズロー1段階からスタート。。
ずっと5段階「自己実現欲求」でいれるわけではありません。
あらゆる局面で、今でも、1~5段階を繰り返しています。

先日のブログに書いた
「ヒナが殻を破るのを手伝ってあげるように」というのは、こうゆうことです。

1)殻を破る「きっかけ」を作ってあげることが大事です。
2)それを「認めて、褒めてあげる」ことが大事です。

あのとき、先生が「アイツは、仕方ない・・」と、諦めて放置していたら?
頑張って自分なりに変えてみたのに、誰も何も反応してくれなかったら??
考えると、ゾッとします。

育ちが良く、能力も高いエリート「=できる人」にはできる、当たり前のことだけど、
わかっていない人、自覚がない人には、このようなサポートが必要なのです。

「中位~やや下層」「落ちこぼれ組」から、
自分なりに道を拓く努力しての人生だからこそ、
まだ、殻を破り切れていない人たちの気持ちが、よく理解できます。


余談・・・・甲子園など高校スポーツ選手で、
2年生の時は、すごいパフォーマンスを出したのに、
3年生になると、そうでもない。ということが、よくあります。

この現象は、おそらく、私の経験と似たようなことが起こっています。

1~2年生、とにかく、自分の成績だけ、実力を上げること、
何も考えずに、それだけに集中する。できる環境がある。
3年生になると、チーム全体、後輩のことなどを、考慮し始めて、
自分のパフォーマンスは落ちる。ということです。

スコアブック2冊目。

思えば、部活で撮った写真って、ゼロですねー。

唯一残ってるのが、これ。
OBの北さんが、教育実習生として、学校に戻ってきたときの写真です。
みんな、それぞれ「らしい」ポーズで、撮られています!

どこにいるか、わかりますか?

左側、後列2人目
前の子に、いたずらして、自分も写り損ねた、マヌケなヤツです・笑



秋山好古の生きる目的 ~自分の身のありよう。基本的な人間の思考。

パッと手に取った第三巻の中で「折れ線」をいれた部分の中からランダムに、
主な登場人物たちの描写を紹介するシリーズ・第二弾。
今回は、秋山真之の兄・好古について。

「参謀の要務というのは、
円転滑脱(物事がなめらかな様子)として、上と下の油にならなければならない。
功名を断じて顕(あら)わしてはならない」

「国家が衰退するのは、つねに、上流階級の腐敗よりおこる」
「一家一族、邦家の実利に挙げ、名利は放棄して、速やかに閑するを要す」

一族を挙げて国家に実利を与え、
自分はその功績による名誉と利益をうけない。

国家の繁栄が、至上の正義であり、
彼のロマンティシズムの源泉である。

他にも、
「男子は、生涯一事をなせば足る」

「身辺は、単純明快が良い」

「歴とした男子は、華美を排するのだ」

「一個の丈夫が金というものでひとの厄介になれば、
そのぶんだけ気が縮んで、生涯しわができる」

「質問の本意をきかずに、弁じたてるというのは、
政治家か学者のくせだ。軍人はちがう。
軍人は敵を相手の仕事だから、敵についてその本心、気持ち、
こちらに求めようとしていること、などをあきらかにしてから、
答えるべきことを答える。
そういう癖を平素身につけておかねば、
いざ戦場にのぞんだときには、一般論のとりこになったり
独善におち入ったりして、負けてしまう」

弟・真之へ、人として、男子として、根本的な姿勢を教え、体現する描写が多い。

私も、真之と同じように、
書籍のなかで、好古アニキに薫陶を受け、教えてもらっている。
勝手に、兄弟の一員のつもりになっている。

・・・・
ドラマ第一回放送のなかでも、そうゆう面が、たくさん垣間見えていましたね。

「一身独立して、一国独立す」
福沢諭吉の「学問のススメ」から、この文章を引用し、真之に説明する。
「人、一人一人が独立して、初めて、国家が独立できる」

国に何とかしてもらおう、世間が悪い、会社が悪い、学校が悪い。
ではないのだ。
まず、自分が一人前に独り立ちする。それで初めて、自分の所属する組織も独立できる。
それが「人として生きる常識」なのである。


なぜ、軍人になった?と尋ねる父に、
「私は、まず、食べることを考えている」と、返事する。
「士官学校は、タダの上に、小遣いまでくれますけん」

「人は、生計の道に講ずることにまず思索すべきである。
一家を養いえて、初めて一郷と国家のために尽くす」「父上の教えです」

「何がしたいから・・・」とか、「自分に向いてる仕事がないから・・・」とか、
好き好みをやっている場合ではない。
誰のスネもかじらず、まず第一に、自分が食べること=給料を稼ぐこと。を考える。

私の師匠は「売ることは、生きることに先んずる」と言った。
まさに、このことである。
今、すべての若者にお伝えしておきたい。



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