学問とは、身を清くすることを目的とする
「勉強をすればするほど、
経験を積めば積むほど、人間性が悪くなってゆく、自分がいる。
知識や成功と、人間性って、比例しにくいものですよね。」
ふと、
こんなことを漏らした
ご支援先の幹部さんがいる。
これには、まったく、同感。
勉学の知識や、
経営の経験、技術が高まることが
品性・性格が良くなってゆくことと、必ずしも一致しない。
特に、経営者・ビジネスマンは、厳しい世界で生きている。
同業の競争相手と戦うには、
相手よりも勝てる作戦を考えなくてはいけない。
スタッフの能力を引き出すと同時に、
サボりや不正をする卑劣なスタッフがいると、
それを上回る「ズルさ」の知識がなければ、防止策は出てこない。
知っていても、知らないふりで、
ニコニコながら、行使しないようにするのも、性格としては「悪い」部類になるだろう。
お客様の要望は、
ライフサイクルの進化とともに、厳しくなってゆき、
それにも対応しなければならない。
現実の世界で生き残るために、学ぶこと、知ることは、
「良いこと」ばかりではない。
どちらかと言えば「良くないこと」に、巡り合うことのほうが多い。
性悪説的な人間の本性に、数多く遭遇すれば、
それに対応する術を学習し、身につけようとするから、
当然、冒頭のような感想を持つに至る。
この幹部さんは、それのことに気づいているから、素晴らしい!
普通の人は、気づかない。
そこで、
前回ブログの中江藤樹・談
「それ学問は心の汚れを清め、身の行ないを良くするを以て本実とす」
「にせの学問は、博学のほまれを専らとし、
まされる人をねたみ、おのれが名をたかくせんとのみ、
高満の心をまなことし、孝行にも忠節にも心がけず、
只ひたすら記誦詞章の芸ばかりをつとむる故に、
おほくするほど心だて行儀あしくなれり」
なぜ、勉強するのか?
それは、「身の行いを良くするため」である。戒めとしたい。
とある、旅館のロビーの本棚・・・持ってる本がたくさん重なる!笑
シンパシーを感じます。