シャーロック・ホームズの名推理とコンサルタント
シャーロック・ホームズの推理は、こんな風である。
<例1>
ホームズは、入れ違いで、
依頼人と会うことができなかった。
しかし、依頼人が、事務所に忘れていった「パイプ」を見て、
「この依頼者は、がっしりした男、左利き、歯は丈夫。
大雑把な性格。収入に不自由していない。
このパイプを大事にしているから、すぐ取りに戻ってくる」と推理する。
1)吸っていた煙草の種類が、高級なものであることから、収入を予測。
2)パイプ底の位置に焦げ目があることから、マッチに加えて、
ランプやガス灯でも火をつけていることを推理。性格を予測。
3)パイプの右側部分が、焦げていることから、左利きであることを予測。
4)琥珀の吸い口が、歯で凹んでいることから、筋力を予測。
5)買ったときの値段よりも、高くつく修理を2箇所していることから、
大事にしている。だから、取りに戻ってくる。と予測
<例2>
別の事件では、手掛かりとなる「帽子」を見て、
「知性が高い。3年前までは裕福で洞察力もあった、最近の羽振りは良くない。
生活は荒れ始めている。もう奥様には愛されていない。ほとんど外出しない。
運動不足。白髪交じりで、数日以内に散髪をした。
ライムクリームの整髪料を使っている。家にガス灯はひかれていない」と、人物像を予測する。
1)帽子のサイズが大きい、脳の容量が大きい。⇒知性を推理
2)3年前の高級な流行デザインを買っている。
⇒これを買う人ならば、今の最新を買う。以前は、裕福。最近はそうではない。
3)帽子購入後、自分で注文して紐をつけている。
⇒風で飛んでしまわないよう用心してのことだから、洞察力に優れている。
4)帽子についたホコリの量が多い。
⇒そのまま出かける主人を放っておくということは、奥様は愛されていない。
5)帽子についたホコリの種類が、屋内のもの。
⇒外に出かけることが少ない、運動不足と推理。
6)帽子の内側の匂い。⇒整髪にライムクリーム。
7)帽子の内側に、髪の切れたあと。⇒最近、散髪した。
8)帽子に蠟のあとが複数個所。
⇒玄関に灯りがないから蝋燭で入る、ガスを引いていない
「なんで、わかるんだ!?」
相棒のワトソン博士は、いつもホームズの推理の正確さに、いつも驚いている。
もちろん、物語の中の話である。
が、、
こうゆうホームズの観察力・推理力に、中学生の中西君は、しびれていた。
(またも、つづく)